北但1市2町の住民の皆様へ


 豊岡市、香美町、新温泉町の北但1市2町は、共同してごみ・汚泥処理施設を建設することとし、1市2町で構成する北但行政事務組合を事業主体として、作業を進めてきました。
 建設予定地としては、平成16年に豊岡市上郷を適地と定め、施設の受入れについて地区のご理解をいただくよう全力を挙げてきました。
 しかし、今月24日夜、上郷区の総会が開催され、「生活環境影響調査の実施に同意しない」との決定がなされました。

 地区の同意は法律で求められているものではありませんが、行政側の姿勢として、「地元の同意がない限り実施しない」旨、表明してきました。

 そして、生活環境影響調査は、施設を建設する場合にその実施が法的に義務付けられた調査ですので、今回の実施不同意によって、上郷での建設は事実上不可能となりました。

 この3年間、私も北但行政事務組合管理者及び豊岡市長の立場から、たびたび地元の方々と直接話し合い、関係職員と一丸となって、施設の安全性と受け入れについてご理解を得られるよう精一杯の努力をしてまいりました。このような結果となり、残念でなりません。

 私自身の力不足を、北但地域の住民の皆様に対しお詫び申し上げます。
 また、行政側の問いかけに対し、真摯にご議論いただいた地元の方々に心から敬意を表します。
 今回の事態を受けて、北但行政事務組合は、上郷での建設を断念し、改めて一から候補地を選定することになります。


もちろんごみ問題への対処は、何よりもごみを減らすことが第一です。しかし、この6年間で北但地域のごみは約15%減少したものの、直ちにゼロにできる状況にはありません。今後とも徹底して減量化の努力を行なうと同時に、しかしそれでもなお現実に発生してくる自分たちのごみを、私たちは安全、確実かつ衛生的に処理する責任を負っています。

また、現在、北但の1市2町はそれぞれの施設でごみを処理していますが、いずれも平成25年頃には耐用年数がやってきます。もし新しい施設の建設ができなければ、私たちのごみは路頭に迷ってしまいます。

私たちはごみ問題から逃げるわけにはいきません。ごみ処理施設は必ずどこかに建設しなければなりません。

今後、北但行政事務組合と1市2町が協力して、早急に新たな候補地の選定を行ない、目標である平成24年度の完成に向けて全力を挙げることになります。
もちろん、新しい施設は法の定め以上に厳しい排ガス基準を自ら設けて、安全・安心を第一に建設いたします。


皆様のご理解とご協力を心からお願い申し上げます。

 

平成19年7月26日
                             
北 但 行 政 事 務 組 合

管理者 中 貝 宗 治
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